今年始めから執筆を始めた本が,来年,無事に刊行されることになりました.
タイトルは,
『英語科学論文をどう書くか:新しいスタンダード』(保田幸子 著,東京:ひつじ書房)
です.
ひつじ書房さんの近刊案内『未発』2020年秋冬号に,案内が掲載されました(写真).
これまで研究成果は論文で発表してきましたが,「著書」の形はこれが初めてになります.
論文の場合は,同じ分野・領域の人にしか読んでもらえないことがほとんどですが,本になると,より幅広い読者層に手に取ってもらえるだろうし,本の内容を必要としている方々の支援につながることになれば,それはとても嬉しく有り難いことだと思います.
この本は,科学論文やアカデミックライティングに関する様々な通説(「論文では事実のみを書く」,「書き手の主観は書かない」,「一人称は使わない」など)が,現在では「古いしきたり」となりつつあることを,16世紀から21世紀にいたるまでの科学論文の書き方の潮流の変化に触れながら説明しています. 後半は,2020年に刊行された科学論文のサンプルをもとに,その変化がどのような言語表現で具現化されているかを,エクササイズを通して学べるようになっています.
多くのみなさまに手に取っていただけると嬉しいです.
新年度が始まりました.
本年度より教授に昇任することになり,今日は午前中に辞令公布式がありました.
理事から,「神戸大学のために,どうかみなさん一人ひとりの力を貸してください」というお話がありました.
これまでは,学生のこと,そして自分のことだけでよかったのかもしれませんが,教授になると,「大学のために」という視点を加える必要があるのだろうと思います. 理事のこの言葉の中に,今後は,これまでにない新しい役割が期待されていることを実感しました.
ただ,准教授から教授に「ラベル」が変わっただけで,中身を急に変えることはできないと思います. すべては積み重ねで,一つが終わったら,それは次の一つにつながっている. そうやって「点」が「線」になるようにしていくことしか自分にはできないと思うので,一つひとつのことに心を込めて取り組んでいきたいと思います.
平成31年度後期,全学共通教育ベストティーチャー賞,「学生から高い評価を受けた教員10名」に選んでいただきました.
今学期は,Academic English Literacy, Advanced English (Email Writing)の授業を担当しました.
Advanced English (Email Writing)は,2019年度から始まった新規の授業で,シラバス作成時から手探りではありましたが,「読み手や目的が変わると書き方(単語や文体の選択,必要な情報の選択)も変わる」ということを理解してもらうために,タスクに様々な工夫を凝らしました. 課題は大変だったと思いますが,もし役に立ったと思ってもらえたのなら,嬉しく思います.
明日から新年度が始まります.
気持ち新たに,一日一日を大切に,頑張ります.
タイ,バンコクで開催された Thailand TESOL & PAC International Conference 2020 に出席し,研究発表を行いました.
Yasuda, S. (2020). Disciplinary voices in scientific writing. The 40th Thailand TESOL & PAC International Conference 2020. January 31, 2020. Bangkok, Thailand.
発表の後,韓国や香港の研究者の方から質問やコメントをいただいたり,日本の別の大学で教えている先生とお話させていただくこともできました.
自分が研究していることを,こうして外に出て人に聴いてもらうことは,やはりとても大事なことなのだなと感じました.
発表準備の中で,頭の中の思考が整理されますし,人から思わぬ質問を受けて,ああそういう点が聞き手は気になるのかと新たな視点から研究を見直せるようになります. また,発表の重圧から解き放たれた時の達成感,そして帰国した時に自分がリセットされる感覚,これらは明日からまた新たな道を切り開いていくためのエネルギーに変換されるような気がします.
次は3月末にアメリカ・デンバーで開催されるアメリカ応用言語学会 (AAAL) での発表が控えています. 頑張ります.
今年も,大阪市立大学 文学研究科の方からお声がけいただき,英語論文執筆セミナーの講師を務めさせていただくことになりました. 今回で3度目になります.
担当の方が素敵なポスターを作ってくださいました.
小鳥のさえずりが聞こえてきそうな,優しい雰囲気のポスターです. これで,当日のセミナーが超スパルタなアプローチだったら,参加者の方は驚かれるかもしれないですね...^^
実際は,小鳥に近いと思いますので,ご心配なくです.
昨年は,参加者の方々から,示唆に富む質問やコメントをたくさんいただき,最後のディスカッションが非常に濃厚なものになったことを覚えています.
大阪市立大の皆様にお会いできることを楽しみにしています.
今年も,本学の若手研究者,大学院生を対象とした「英語論文セミナー」の講師を担当することになりました.
【日 程】2020年2月7日(金)13:15〜17:00
【場 所】神戸大学 瀧川記念学術交流会館2階
現在,附属図書館の方で申込受付を行っています.
どうぞよろしくお願いいたします.
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